本の紹介

他人が気にすればいい事から自分を開放する「嫌われる勇気」

ユング・フロイトと違って役に立つアドラー心理学

外国ではユング、フロイトと並び称される心理学者アドラー。

心の病の原因を生い立ちのような変えられない過去に求めるユング、フロイトと違い、
現在の意思で変えられるとする立場が大きく違います。

正直この本をきっかけに人生が3,4割楽になったと思います。
それくらい生き方や物の見方をアップデートしてくれる本
なのではないかと思います。

アドラーさん次のように警告してくれています。

悪い環境の人でも自分で育っていく人もいるでしょ。
過去が現在をすべて規定すると考えると人間には何も変えられない運命論になってしまいますよ

確かになにか具体的な対処につながらないような自己分析って、結局人生に何ももたらしてくれませんからねえ。
風邪引いてお医者さんに行って「昨日寒いのに外に出たからですね」なんて原因だけ言われたら腹が立つだけでしょうが、ユングやフロイトがやっているのはこれに近いことで、やっぱり治療したり薬を出してくれるお医者さんのところに行きたいものです。

 

本当に鋭いなーと思うのは

感情とは目的を達するための道具だ

という名言。

トラウマなんてものは過去に起こったことを悪く捉えて初めてトラウマになるのであって、「個人の悪い解釈なしに、トラウマなど起こり得ない」というのはアドラーさんの白眉な名言だなとおもいます。

アドラーの教え方

ソクラテスに似ていて、アドラーも著作をあまり残さずカフェで対話しながらその論理を説いたのだそうです。
その理由としては「体感して自分で納得しないと見につかないから」ということだそうですが、これはほとんど仏教的でブッダがいった対機説法(相手が実感できるタイミングで教える)、次第説法(相手のレベルに合わせて教える)と同じ考えで物事をしっかり相手に身に着けさせたいときはそういう手法が一番いいんでしょうね。

考え方を変えるのに必要なのは勇気、、、というのはちょっと違和感も

じゃあなんで人は過去のせいで自分が何もできない人間になったと思い込むのか、という話ですが、やっぱり自分を変えないのが楽だからなんですよね。

生物全てにホメオスタシス(恒常性維持機能)というのがあって現状維持をするように本能にプログラミングされているという話もあり、意思を持たないと幼い頃(10歳くらいまで)にできた行動や思考の様式を変えるのが難しいわけです。

アドラーさんは
 そこを超えるのに必要なのは勇気だ!
とおっしゃるわけなのですが、勇気はなくてもこの本をゆっくり読んで、人間の性質について理解すれば自然と行動が変わってくるのでは?と私は思ったので、少しその内容を後段でご紹介していきます。

劣等感は毒にも薬にもなる

アドラーさんは「劣等感は必ずしも悪くない、理想の自分に向けて努力させる力になる」
とおっしゃっています。

問題は劣等感を言い訳に使い始めたときです(アドラーは劣等コンプレックスとよんでいます)。
たとえば「自分は背が小さいからモテないんだ」とか「小さい頃から試験の点数が悪いからこれからもうまく行くはずがない」みたいな劣等感を理由している自分がいたら、単にやらない理由を上げているだけであることに気づこう!ということです。

相手に戦って勝ちたいという皆が持っている衝動に従わない

人に罵倒されたりしたら、誰しも言い返したいと思うものですが、「人間は戦って勝ちたいという衝動を持っていて自分もその一人だ」ことに気づいて、反論して勝っても相手は必ず復讐しにくるので、最初から戦わないのが正解と冷静になれるように

 また、怒りとはコミュニケーションを短縮したいときの道具であってコミュニケーションをらくしたいと思わなければいくらでも他に手段があることに気づきましょうと言っています。

これも自分のほうが正しいと思たくなったらそれはアドラーの言う権力闘争への衝動なので要注意です。人が自分に対して優位性を示したいがためになにか戦いを仕掛けてきても、相手の自己満足に時間を使ってられないと考えて他人に時間を使われないようにするほうが重要だと考えるのがアドラー流です。

相手のために何かをやるときは純粋に自分のためにやる

アドラーは他人に貢献する気持ち「共同体感覚」が自分の幸せのためにも重要と説いていますが、ここでもアドラー流があります。

  • 究極的には貢献感
    究極的には他人に貢献できているかは、他人の判断する問題。
    相手の承認を求めることなく自分が貢献していると勝手に思うことが大切 
    (つまるところその貢献感が幸福感の正体)
    それを可能にするのが共同体感覚

人生という旅の途中を楽しむこと

頂きを目指すことは悪くないが、その途中にいる自分を認められなければ、自分はいつも途上の人間と言う事になってしまう。

経過にこそ意味があり、旅を終えることに意味があるわけではないということが大切なんだそうです。

おじおじ的おすすめ度

自分が関わっても仕方がないことと自分が頑張るべきことの境目がわかるとストレスが減って人生が変わりますよ!