本の紹介

理想は自分自身をコーチできること「セルフトーク・マネジメントのすすめ」

コーチングの理想は自分自身をコーチできるようにすること

著者の鈴木義幸さんはコーチ・エィというという日本で多分一番有名なコーチングの会社の社長さん(書かれた当時は副社長だったかな)

コーチングの最終目標はコーチを受ける人が自分自身で自分をコーチングできるようになることだということで、その方法を教えてくれる本です。

もともと10年ほど前に職場で他人に対してコーチする目的で鈴木さんの本を順番に読んでたんですが、意外にも自分をコーチするこの本が目からウロコで一番役に立ったのでご紹介です。

人はどのようにして行動に至るのか?

人間って同じ刺激であっても人によってまたは気分によって感じ方が全然違うもんですよね。

誰かに「その髪型いいね」と言われたときに素直に喜ぶ人もいれば、嫌味かなと思う人がいたり、それは心理学の言葉でビリーフと呼ぶ価値観によってくるわけです。

悪く言えば先入観みたいなもので、「その髪型いいね」と言ってきた人に対していい印象を持っていれば素直に喜べるけど、悪いイメージがあれば「嫌味かな」という可能性を疑ってみたりするわけです。

放っておくと自分もそうですが、半ば自動的に物事に判断を下してよしあしをちゃんと考えずに行動してしまいがちですが(下記の図で⑤の反応)、自分の思い込みに気づいて理性的に行動を修正できることもあり(下記の図⑤の対応)、ここをうまくコントロールする肝の部分として③のセルフトークが活用できますよというのがこの本の趣旨です。

  1. 刺激
  2. ビリーフ=価値観
  3. セルフトークA/B
    ↓  ↓
  4. 感情 理性
    ↓  ↓
  5. 反応 対応
  • セルフトークAutomatic:自動思考 → 感情的に反応し悪い結果になりやすい
  • セルフトークBear:判断 → 理性的な判断を入れることで行動を是正できる

具体的なセルフトーク例

じゃあ具体的にどうセルフトークを使えばいいのかですが、たとえばこんな例があります

  • 職場で困った部下がいたときに「自分の能力を上げてくれる」と考えれば前向きに対処の仕方を考えることができる
  • ピンチのときに「丁度よかった」と口に出してみると、逆にピンチの状況を活用できる方法が思い浮かぶ(例えば、誰が見てもピンチだから普段話を聞いてくれない上司が話をきいてくれるかもとか)

私は本を読んだ10年前はこういう発想の逆転的な気持ちの切り替えができていなかったのですが、この本を読んで10年して少しずつ体得できてきて、単に仕事のパフォーマンスを上げるというだけではなく、毎日の生活のクオリティが上がった気がしています

いくつかコツがあるようなのでご紹介しておきますね。

  • 仕事の未完了が多いとセルフトークA(自動思考)が出やすいので、一旦でも60点でもいいので、仕事の未完了を減らしておくとわるい判断が減る。
  • 他人に期待しすぎるとセルフトークAが出やすい。セルフトークAが多いとおもったら、自分に期待(自分でなんとかする)方向にするとよい。

フローとゾーンのセルフトークの違い

もうひとつ面白いなと思ったのは、よくスポーツで相手やボールがゆっくり見えるような状況をゾーンと言ったり、一方でなにか制作などに没頭する状態をフローと言ったりしますがこの違いがセルフトークの観点で語られていたところです。

  • ゾーンは肉体系、セルフトークがない状態
  • フローは頭脳系、セルフトークBearに満たされた状態

セルフトークを無くしたり、セルフトークBearを増やしてセルフトークAutomaticを排除することで、結果や目的ではなくプロセスに集中できる状態になるということです。

フローという概念を提唱したミハイル・チクセントミハイさんという心理学者さんはもともと、第二次世界大戦後に荒廃した自国を見て「幸せとはなにか」というテーマで考え尽くした結果「フロー」に至ったそうですが、このセルフトークマネジメントにはストレスを減らして前向きに生きる生き方を示してくれているのかもと思います!

ぜひみなさんもこの本を読んで、楽しい人生を送ってください!
それではまた!

おじおじ的おすすめ度

パフォーマンスだけではなく、仕事のストレスを調整できる気持ちのコントロールが学べるのでQoL(クオリティ・オブ・ライフ)が上がりますヨ!